Blur ブラー「13」 サーティーン


Blur 13

Blurとは?

1990年代以降の英国を代表するオルタナティブ・ロックバンド。デビュー当初はキンクスやビートルズの再来と注目され、1994年のブレイク時はブリットポップムーブメントの代表格として一世を風靡した。ブーム終息以後も様々な音楽性を横断しながら独創的な活動を行っている。後進のバンドに与えた影響も大きく、1990年代からのイギリスのロックシーンを代表する存在として人気は高い。バンドは2003年にメンバーのグレアム・コクソンの脱退と7thアルバム『シンク・タンク』リリース後活動ペースを緩め、長らく活動停止状態が続いていたが、2009年にグレアムが復帰して以降再び活動を開始している。wikipediaより (2022年)

ブリット・ポップにハマるきっかけとなったのアーティストが“ブラー”です。
ただ最初に聴いていたのは1990年代の“Song 2”などのグランジ・オルタナティブからの影響がみられる曲だったと思います。ソング 2はとても耳に残り、CM等でも多く起用されていますのでご存知の方も多いでしょう。

メイン人物となるの“デーモン・アルバーン”の多様な音楽性と才能には本当に惚れ惚れしますね。ブラーでも幅広い曲を聞かせてくれますが、架空の覆面バンドとして結成された“Gorillaz”でもワクワクさせてくれます。
またギタリストの“グレアム・コクソン”氏のクリエイティブなプレイスタイルも魅力的です。


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Blurの6枚目のオリジナル・アルバム13

前作《Blur》でのオルタナティブなサウンドを引き継ぎながらもブリット・ポップらしいメロウなメロディと枠に捉われない芸術性を感じます。聞き応えのある濃厚な曲が詰まっていますのでじっくりと楽しみたいですね。

オルタナティブ系の荒々しさと共に憂鬱性のあるアーティスックなサウンドの一枚。


1. Tender

テンダー

カントリー風のメロディとゴスペルによるコーラスが美しい名曲です。珍しくデーモンとグレアムの掛け合いのボーカル、基本のフレーズを繰り返しますが徐々に盛り上がりを見せてくれます。部分的に入るデーモンの低音の声がセクシー。


2. Bugman

バグマン

ザラついた歪みのエレキギターのリフに狂い気味のボーカルが乗っかったノイジーな曲ですが、コーラスに“な〜な〜なな〜な〜”というフレーズが入りキャッチー感があるのがイギリスらしいですね。


3. Coffee & TV

コーヒー & TV

ノリのよい軽快さがありつつも、どこか切ないポップソング。グレアムの穏やかなボーカルも聞き心地が良く、ギターソロではオルタナティブな雰囲気もあり。milkが旅をするMVはとてもキュートです笑。


4. Swamp Song

スワンプ・ソング

不安定なピッチ感とかギターノイズなどが初期のソニックユース的な音作りです。
まったりというかダルっとした感じの曲ですね。



5. 1992



明るさと暗さが混じり合い、ミニマル・テイストもありつつプログレのような雰囲気もありアバンギャルドな曲に仕上がっています。現代音楽とか実験音楽とかそっち系に近いかも。


6. B.L.U.R.E.M.I



ポスト・パンクのような雰囲気がありますが、歪みはだいぶ暴れています。ブルースハープやボコーダーを使ったボイスサンプルが異色なサウンド。曲の終わりにはエレクトリックピアノのみが穏やかに流れる不思議なテイスト。


7. Battle

バトル

深海とか宇宙とか暗闇を漂うような空間を感じつつ、弱々しさのあるボーカルと重厚なベース&ファジーなギターが炸裂します。シンセやエフェクトも多用されエレクトロな雰囲気も感じます。


8. Mellow Song

メロウ・ソング

アコギの弾き語りから除去にブリットポップらしさを感じさせつつもエレクトロにゆっくりと侵食されていくイメージ。怠惰感のある曲。



9. Trailerpark

トレイラーパーク

耳に残るクールなエレピのフレーズとは対称的に不安定のピッチで危うさを感じさせるリコーダーのような音が印象的。クラシカルなロックテイストも感じます。



10. Caramel

キャラメル

ミニマル的な音の重なりの中に哀愁を感じさせる侘しさのある曲。徐々にエクスペリメンタルな雰囲気に変わっていきつつ緊張感が増していきます。曲が終わったかと思うとチリチリとしたレコードサウンドを挟み、短いエレクトロで終わるというヘンテコな曲。


11. Trimm Trabb

トリム・トラブ

アフリカの民族音楽的なものを感じつつ、まったりとしたボーカル。途中の流れるようなピアノのメロディから歪みが増しグルーヴ感も高まります。


12. No Distance Left to Run

ノー・ディスタンス・レフト・トゥ・ラン

深いリバーブに包まれた優しく語りかけるようなデーモンのボーカル、ジャズのような甘めのトーンが響くグレアムのギターも秀逸です。ゴスペルによるコーラスも素敵で、ゆっくりと眠りにつけるような曲。


13. Optigan 1

オプティガン 1

50年代とかのラジオから流れてくるような中域に絞った音とチリチリとしたノイズ。曲もオールドスクールな英国紳士風のサウンド。



※日本盤には14曲目に“I Got Law (demo version)”が追加収録されています。


Blur 「13」 Produced by William Orbit