The Prodigyザ・プロディジー「Always Outnumbered, Never Outgunned」オールウェイズ・アウトナンバード, ネヴァー・アウトガンド


The Prodigy Always Outnumbered, Never Outgunned

The Prodigyとは?

ザ・プロディジー(The Prodigy)は、イギリスのテクノ / エレクトロロック・バンド。 1980年代末期のレイヴカルチャーをその出身基盤にもち、ロックとテクノの積極的な融合を試みることで、その先駆者として既存の電子音楽の持つ可能性を大きく押し広げた。特に、世界的なヒットを記録した3rdアルバム『ザ・ファット・オブ・ザ・ランド』は、1990年代におけるダンス・ミュージックの到達点、金字塔と評される。wikipediaより (2022年)

2019年の“キース・フリント”の死は衝撃的でした。
マキシム”とともにMC /ボーカルを務め奇抜なファッション・スタイルでカルトヒーロー的な存在感を放っていた彼の死を惜しんだ方も多いでしょう(私もその一人)。
ジャンルを問わず多くのアーティスト達からも追悼の意が表され、彼らの音楽が世界中で愛されているんだという思いを感じましたね。

彼らはテクノ四天王と呼ばれたりしていますが、ヘヴィーなロックとテクノを融合したサウンドはとてもクールです。
自然と体が動きだしてしまうようなグルーヴ感とダークな世界観に虜になります。
バンドの楽曲を制作しているのはリーダーである“リアム・ハウレット”氏で、彼はクラシック音楽がバック・グランドにありマルチプレイヤーでもあるそう。楽曲のクオリティの高さがうかがえますね。

洋楽おすすめ!
2000年代に発売されたプロディジーの4枚目のスタジオアルバムAlways Outnumbered, Never Outgunned

より多くのヴォーカリストを迎え制作されバラエティ豊かな楽曲が収録されつつ、より強固なビート感とアグレッシブさを感じる事のできるアルバムに仕上がっています。
このシーンにおいて他の追付いを許さないハイクオリティな出来栄え。

力強いダークなロックサウンドとエレクトロのグルーヴ感が混じり合うカオスな一枚。


1. Spitfire

スピットファイア

力強いドラムに無機質なデジタル音、重厚感のある歪んだギターや叫ぶボーカルによる攻撃的なサウンドの名曲。怪しさのあるシンセや誘い込まれるような女性のコーラスで暴動の中に巻き込まれるような感覚。


2. Girls

ガールズ

ブレイクビーツ感の強いノリの良い曲ですね。クラッシュ感と分厚いシンセベースが気持ち良いです。The Ping Pong Bitchesという女性のエレクトロクラッシュバンドがラップボーカルで参加しており、Bloken GlassというUKヒップホップアーティストのStyle Of The Streetという曲をアレンジしています。


3. Memphis Bells

メンフィス・ベルズ

UFOが落ちてくる様なシンセ音が印象的。こちらも力強いベースと中域の効いたメタルサウンドのギターによるキャッチーなフレーズが繰り返されます。シロフォン系の音を組み合わせたサウンドも効果的。Princess Superstarというアメリカの女性ラッパーがフィーチャーされています。


4. Get Up Get Off

ゲット・アップ・ゲット・オフ

歪んだギターにフィルターをかけたサウンドが印象的でヒップホップとロックの融合といったサウンド。Twistaというアメリカ人ラッパーが参加しており、ノリが良いです。


5. Hot Ride

ホット・ライド

無機質でインダストリアルなサウンドとキャッチーなギターリフが印象的。気怠さを感じさせつつポップ性のあるヴォーカルにはアメリカの女優&歌手であるJuliette Lewisがフィーチャーされています。ノイズミュージック的なアプローチも感じます。


6. Wake Up Call

ウェイク・アップ・コール

ベルの音をサンプリングしたりヴォコーダーを使用したりしたプログレッシブな雰囲気を漂わせつつグルーヴ感のある楽曲。メロディも分かりやすく耳馴染みが良く、アメリカ人ラッパーのKool Keithがフィーチャーされてとてもクールです。


7. Action Radar

アクション・レーダー

ドラムマシンのビートに骨太なベース、テクノ感の強いサウンドの上には叫ぶようなボーカルのPaul "Dirtcandy" Jacksonの歌が乗っかります。前曲でも起用されているLouise Booneという女性のコーラスもセクシーさがあります。


8. Medusa's Path

メデューサ・パス

ミニマル的な要素とブレイクビーツ感が混じりつつ、ストリングスによる情景感のあるサウンド。不安定なピッチ感のシンセ音も不穏な雰囲気を醸し出しています。Elahaye Nazというイランの音楽家の作品をサンプリングしているようです。


9. Phoenix

フェニックス

中東風のメロディが印象的なShocking Blueというオランダ出身のLove Buzzという曲をアレンジした楽曲。オリジナル曲の雰囲気を残しつつブレイクビーツに仕上がっています。


10. You'll Be UNDER MY WHEELS

ユール・ビー・アンダー・マイ・ホイールズ

前述のKool Kiethがボーカルで参加。ハウスミュージック的なサウンドに上昇するストリングスのメロディとワウのかかったインド音楽的なメロディーのエレキギターが印象的。


11. The Way It Is

ザ・ウェイ・イット・イズ

マイケル・ジャクソンのスリラーを取り入れつつ、小気味良く軽快さのあるミニマル的なクラブ・ミュージックで踊れる楽曲に仕上がっています。


12. Shoot Down

シュート・ダウン

リアム・ハウレットの義理の兄弟にあたるオアシスのリアム・ギャラガーが参加。メルヘンな雰囲気から一転して、ブリテッシュロックを感じさせるビックビート・サウンドに。



※ボーナストラックとして13曲目にMore Girlsが収録されています。


All tracks written programmed, produced and assaulted by Liam 'Impatient' Houlett.